医学部に学士編入した臨床心理士のブログ

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医学部で見出した勉強法【ストレス軽減】

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私は勉強が好きではない。寧ろゲーム大好き人間だ。スマホゲームもPS4も絶賛継続している。主にやっているのは城とドラゴン、ガンダムバトルオペレーション2。どっちも面白くてつい。

 

だけど、やっぱり勉強しないとね。試験でも実習でも困るし、何より仕事で困る。患者さんに不利益を与えてしまう。

 

とはいえ、やはり勉強はストレスなことが多い。先日、後輩と話していたときに

臨床医学の勉強って、どうしたらいいの」

と聞かれた。基礎医学は教科書+レジュメ+過去問でOKだったが、臨床(=臓器別の病気についての科目)ではどう勉強したらいいのか定まらない、という趣旨の質問だった。

 

確かに、そこは私も悩んだポイントだった。毎日朝から晩まで講義があり、細かい知識までふんだんに盛り込まれる。全部覚えて理解できればいいが、それは無理。だからポイントを抑えたいけど、ポイントがどこなのか分からない。臨床医学の講義は、始めそういった印象だった。

また、私の場合、基礎医学にあまり興味が持てず、当初は非常に苦しかった。もとが文系な頭のため、理系的な色が臨床よりも濃い基礎医学では、さらに難しかった。

  

が、試行錯誤の末、楽しみ方を見つけた。以下、当たり前のことだが、つらつらと書いてみる。なお、効率の良い勉強法ではなく、いかに勉強におけるストレスを軽減するかが主眼である。記憶に残る勉強法などは、別のものを参照されたい。

と、各論に入る前に、大前提をおさえたい。それは、

勉強の成果=量×質×自分の頭

である。質とは、勉強法であり、それは様々な勉強法で言われている。自分の頭に合った勉強法を各自で探すしかない。私は過去問を見てから教科書を読む派だが、教科書から読みたい人もいる。私は臨床現場での問題意識を持ってから勉強したいが、最初から勉強に入れる人もいる。だが、どんなに質の良い勉強法と賢い頭を持っていても、量(時間)が必要なのだ。量を確保するためには、継続が必須である。1日は24時間しかないのだ。そのため、ここで話すことは全て、量の確保=継続の工夫である。それでは以下に続く。

  

全体像を俯瞰する

基礎医学臨床医学の位置関係を把握する必要がある。この2つは車の両輪と言ってよい。基礎がわからないと臨床がわからない、とは言い過ぎだが、基礎があっての臨床である。また臨床の成果が基礎還元される。まあそんな高尚なことではなくとも、例えばホルモンや尿細管などの話は、基礎の時点では全くもって面白みが湧かなかったが、実際にホルモンの過不足疾患や、尿細管での電解質の吸収排泄がそのまま病態・症状に直結することを知ると、もっと基礎をやっておけばよかったと思う。というか、今やっている基礎の知識がそのまま病気の理解につながることを示して欲しかった。基礎がつまらない人は、臨床の関連する領域を勉強してみると、少しは関連が見いだせて、楽しみにつながるだろう。

要するに、現在の勉強が全体におけるどこの学習なのか、全体像を把握することが重要である。

「どうして数学をやるのか。微積分なんて何の役にも立たない」とのたまう高校生をたまに見るが、微積分が何の領域でどれほど役に立つものなのか、一度調べてみるとよい。大事なことは全体におけるその部分の役割なのだ。

 

ゴールを設定する

自分の到達地点が定まらないと、動き出せない。試験までの2か月、CBTまでの1年、国家試験までの3年など、時間が決まっても、距離がわからなければ速度が定まらないのだ。逆に言えば、距離=ゴールが決まれば、自ずと必要な速度が見えてくる。定期試験やCBT、国家試験、USMLEなどの過去問を見てみよう。CBTでは疾患の機序、症状、検査。国家試験ではさらに治療ここが問われる。初期研修医ではここまでが求められる。専門医であればその先。

 

とにかく楽しむための工夫をする

子供の頃、「将来のために勉強しなさい」なんて言われても気持ちは動かなかった(気がする)。将来のために勉強が有効なのはわかっていても、できないもんです。だって楽しくないから。ということは、楽しければいい。ご褒美を作ってもいいし、友達と一緒にやってもいい。一人で歌い、踊り、叫びながらやるのもいいだろう(私です)。そうして勉強して、楽しくすることが重要。がり勉キャラが知識をひけらかしてくる、というシーンを現実でも漫画でもテレビでも見るが、彼らはそうすることで楽しみを見出しているのだろう。

ちなみに、私は精神科医志望であり、元から『精神医学』や『精神科治療学』など雑誌を読むのが好きだったので、精神科領域に関してはどんなものでも好きだった。 好きではない勉強の合間に、そうした雑誌に目を通すという、「好きなものサンドイッチ作戦」で乗り切っていた。もちろんゲームサンドイッチもした。

 

まとめ 

盲目的に目の前の課題に集中できない人は、全体を俯瞰する、試験の要点をおさえる、といったことを一度考えてみると良いかもしれない。